名古屋を拠点に全国で活動する経営コンサルタントの毛利京申です。
こんにちは、
昨晩は、岐阜のクライアントの社長ら４人で、テング酒場という居酒屋に行きました。
https://www.teng.co.jp/sakaba/

テング酒場は、私が初めて行ったチェーン店の居酒屋です。
私が、37歳の時、ホテル経営をしておりました。
社長に就任した時は、数社会社を経営していましたが、ホテルに出社するのは、18時過ぎでした。
何故なら弁護士事務所にも勤務していたので、その仕事が終わった後にホテルに行ったり来たりしていたのです。
私は、毎日22時から23時まで仕事をしていましたが、ふと事務所をみるといつも営業社員が残業しているのです。
営業社員が残業しても残業代はつきません。
なのに残業しているので、部下のやる気を嬉しく想い、「社員も俺のやる気が通じたのだろう」と想い、通りかかった次長に、「そんなに仕事が残っているのか？」と尋ねてみたのです。
すると、次長は、「社長がいるから皆帰らないのです。」という返事が返ってきました。
この返事を聞いて、「ああ、そうか？俺がいるからか？」と、いいように解釈していた自分が恥ずかしくなり、現場のことは現場に聞かないと本当のことはわからないと、それから現場のことは、現場に直接聞くようにしました。
「みんな夕食はまだだろう？もし俺と行ってもいいと思うのなら、行きたい人は連れて行ってやるから招集して欲しい」と伝えると、残業していた社員全員8人が着いてきました。
そこで、こんなにたくさん来ると思ってもいませんでしたが、高いところへは行けないので、どこか安くていいところを案内して欲しいと言って、テング酒場になったのです。

すると、驚きました。
ワインも日本酒も有名なブランドがすごいリーズナブルな価格で置いてあるのです・
生中も安いし、フードも安いのです。
特にワインは、ワインリストが別メニューであり、安くても美味しいワインがセレクトされているのです。
その時は、私のホテルは、フレンチと鉄板焼は、赤字ということでクローズしていた時だったので、シティホテルの格式を基に戻すにはどうしたら良いのかと考えていた矢先だったので、どうにかしてフレンチだけでもリニューアルオープンしようと悩んでいたのです。
ただ、単にオープンしても、結果は見えています。
そんなときに居酒屋へ初めて行ったのです。
当時のホテルは、8,000円と10,000円と12,000円の3段階の料金設定です。
居酒屋の客単価は3,500円でした。
これで、私は居酒屋に脅威を感じたのです。
果たして、こんなのでホテルのフレンチが居酒屋に勝てるのか？
サービス料10％を取るホテルと居酒屋と比べて、ホテルのサービスはどの点が素晴らしいのか？などを比較しても料理は確かに原材料費が高いので美味しいと思いますが、
ホテルを利用すると、例えば10,000円の料理を食べたとすると、この他に消費税3％、特別消費税5％、サービス料10％が加算され、ワインを飲むと,20,000円は取られます。
これで、果たして居酒屋に勝てるのか？という不安です。
居酒屋よりも高いことは、問題がありませんが、お客様がそれで満足するかです。

料理、雰囲気、サービスで、「やっぱりホテルで食べると違うな？」と言わせるものは何だろう？とずっと考えていたのです。
先ずは、レストランの改装費を捻出するために、ホテルの美術品を処分してお金を作らなければなりません。
画廊を呼んで鑑定してもらっても簿価の10％程度です。
特に驚いたのは、ブロンズ像です。
簿価は、1,000万円以上していますが、ブロンズは日本では価値がないと言われたのです。
結局のところ、ベルナール・ビュッフエ、東郷青児など数点ほど、私の友人に買ってもらい、300万円程都合して、リニューアル代にしたのです。
料理についても試行錯誤して新メニューを作成しましたが、それからワイン会を毎月開催したり、料理対決と打ち出して、お客のコメントをもらったりしたきっかけとなったのが、このテング酒場でした。
こんなことで、テング酒場が、偶に社員から内情やアィディアを教えてもらう社交場としての位置になった想い出の居酒屋でした。

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