『経営は、注意深く、慎重に』
名古屋を拠点に全国で活動する経営コンサルタントの毛利京申です。
おはようございます。
数日前、突然、事務所に初めての人から電話がありました。
「会社を設立しようとしていますが、会社ができる前に仕事の依頼が来てしまったので、今から相談に乗ってもらえますか？」とのことでした。

こんな電話珍しいですよね。
まだ30代の女性でしたが、大手ハウスメーカーと大手ゼネコンに勤務して営業をしていたそうですが、もっとお客に寄り添える仕事がしたいとのことで、退職して、大阪の１級建築士事務所に転職するも、いろんな訳の判らない名目を考えて、見積書を付けて、お客に請求することが嫌になり、独立しようと志を持ち、今は準備中とのことでした。
結論を言うと、大手建築会社の営業を行い培ってきた経験を活かし、どんどん業績を伸ばして行きたいが、経営のことは知らないので、是非、創業支援から全て、経営全般についてお願いしたいとのことでした。
本当に、素直なお人です。
私は、学生時代から18年間弁護士事務所に勤務してきて、それから勤めながら再建の依頼を受けて、ホテル経営をしました。
5,000件以上もの破産事件をやってきましたが、破産する企業は、失敗した理由を、決して自分のせいだとは言わない。
全て、銀行のせい、取引菜のせい、社員のせい、景気のせいにする。
という共通のメンタルがあることを伝えました。
　破産した企業のメインバンクであったＵＦＪ銀行が破産原因を調査したところ、資金不足が最も多く、ベスト5位の中には、経営に対する勉強不足、まだチャンスがあるのにすぐに諦めるという理由もありました。
　よって、このようなことに当てはまらないようにしましょう。とアドバイスし、経営概論、マーケティング、セールスと３つのことを中心に指導することにしたのです。
　設立当初は、顧客、取引業者、協力会社との契約書を作成する仕事もたくさん出てきます。
　この仕事は、私の前職での仕事だったので、得意分野なので、これも併せてやることになりました。
　こうして、「わからないことは解らない」「不安なことは何でも相談する」「知らないことを恥だと思うな。素直に教えてもらう」
そうして、一日目は終わったのでした。
　あと、宿題も授けました。
　私がお渡しした自己診断票に書き込みをすること、事業計画書を作成すること、関係者リストを作成することもお願いしたのです。

　例えば、簡単に説明しますが、事業計画書は、ほとんどの起業は作成しません。
作成しないというよりも、作成できないのです。
　年商を1憶としたとします。そうすると、毎月平均で約900万円の売り上げが必要となります。
　１人で創業し、月に900万円を叩き出すということは、リフォームだけでは難しいことになります。
　かといって、戸建て住宅を建築しようとすると、完成まで半年から1年かかるので、それまでの運転資金が必要になってきます。
　このように、細かく計画を立てるためには、計画書が大切になるのです。

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