名古屋を拠点に全国で活動する経営コンサルタントの毛利京申です。
　こんにちは
　今朝のGoogle　newsを見ると、ある病院に経営コンサルが入ったら経営ガタガタで、退職者が続出」というコラムが目に入りました。
　これを見ると、病院側の経営者から「とにかく人数が多すぎるので、リストラしてスリム化にして欲しい」と頼まれたようです。
　従事者の話によると、非医療者のコンサルが入ってから明らかにおかしくなった。非常勤医をバンバン首切り、看護師他スタッフギリギリの数しか雇わずフル回転させ続けているので、1人休むといろいろアウト。残った人に負担がかかり続け、ついに優秀な常勤医の退職者が出始めた。」とのことです。
　これだけの情報しかないので、「何だかなぁ？」という感じですが、私は、医院と医療器具製造販売の企業のコンサルを依頼されたことがありました。
　その会社に行くと、土下座され社長になることを懇請されたのです。
　この仕事は、本当に後味悪い仕事でした。
　電話をもらい、遠方の本社に出向くと、本社の横に医院があり、クルマで10分ほどの距離に医療器具の製造工場がありました。
　支払いに困窮し、医療器具の金型も松山市と上海にあり、担保に取られていて在庫がなくなるとアウトという状態でした。
　年商も20憶から4憶ほどに下落しているので、早急にリストラを開始しなければ、今でも倒産してしまう状態でした。
　社員は、60人ほどいましたが、現在の売上に合わせた人員にしなければなりません。
　よって、ニュースにある病院よりも早急に大勢リストラしなければなりません。
　私は、全く面識がないので、幹部にリストラ候補リストを作らせて私が候補者と話をすることにしました。
　しかも、この会社は、社員全員からも出資を募り、借金していたのです。
　リストラは、私が経営したホテルでも行いましたが、私は必ず面談して、次の会社の斡旋までもしていました。
　勿論、経営に支障を来たす、無理なリストラはしないように注意を払っていました。
　飲食店やホテルだと、シフトを組んで人数を決めて営業をするので、突然1人欠員がでると、お店の休業を余儀なくされる可能性も出てきます。
　しかも、他の社員に無理な負担をかけ過ぎると退職者も続出する可能性もあるので、リストラしようとするなら身内をクビにするような心が痛む如く気持で対応しないといけません。
　そうでもしないと、この病院のようなことが起きるからです。
　　リストラ者も人です。感情ある動物です。愛されていない。冷たい。薄情だ。ブラック企業で何らの情もない会社だと思われると、あとで取り返しのつかないことが起きるやもしれません。
　リストラを任されると顔を知らなくても嫌なものです。後味が悪いものです。
　それも、経営コンサルタントの仕事ですが、無事再建を果たして、カムバックしてもらえるように再建を成功させる心構えが大切です。

破産する覚悟があれば、何でもやれます。
死ぬ覚悟があれば、どんなことでも我慢できます。
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