名古屋を拠点に全国で活動する経営コンサルタントの毛利京申です。
こんにちは。
早速ですが、私は学生時代から弁護士事務所に40歳まで勤務しながら会社４社経営をしてきました。
そんな環境の中で、自己破産の申立てを5000件以上経験してきました。
よって、経営者の苦悩や、回りに迷惑をかけた人、取引先の人たちも巻き込むので、そういう人たちも事務所になってきていろんな話を聞きました。
そうこうしているうちに、「ここにいたら、遅すぎて経営者を救うことができない」と思うようになり、顧問先の銀行からの紹介で知ったホテルの相談を受けるうちに、ずるずるとそのホテルの経営もすることになってしまいました。
ところが、そのホテルは、年商が8億なのに負債が93億もあり、誰が見ても倒産間近でした。
ホテルには、社員やアウトソーシングの人が100人近くおり、その家族も入れると2～300人はいるでしょう。
もし、倒産したらと考えると、多くの人が苦労すると考えました。
取引先も100社を超え、私が社長に就任した時は、戦々恐々としていたようで、就任記念パーティを開催して挨拶したときは、ほぼ全社駆けつけておりました。
取引先から社員まで、ほぼ全員がホテルの実情を知っていたので、私に対して、「何でこんな会社を引き受けたのだろう？」という気持ちが強かったのだと思いました。
現金取引しかできないので、一度でも支払いを遅滞した場合は、取引停止という条件で取引をしておりました。
確かに、「このホテルを再建するために来た」と言っても、「何だこのアホが・・・こんなホテル再建できるわけはない」と思っていたと思います。

私の頭の中には、きちんとした事業計画書があり、これを話しても絶対「できっこない」
「何を考えているんだ」と思われると思い、総務部長しか知らないことでした。
先ずは、損益分岐点を超えることから着手していきました。
営業利益がでないと経営する意味がありません。
よって、先ずは損益分岐点が12億でしたので、4億売上を上げて12億にするには、どのような行動を取るのか？を考えて実行しました。
次に、大規模修繕費を見込むと、いくらかかるのか？という問題がありました。
私が経営を引き継いだ時は、既にホテルができて18年が経過していたからです。
そう考えると、12億から4億を差し引いて８億がホテルの適正価格だという前提で、銀行に対して、正式に事業計画書を作成して、負債93億から8億を差し引いた85億を債権カットするように、不動産鑑定書を作り、交渉を重ねたのです。
これには、私の給与を取れる状態でなかったので、勿論無給でやりました。
私は、報酬ではなく、やりがいと誰もが再建できないと言っている会社を再建してみたいという変態なんです(笑)
誰もが昇ることができないと言われている難攻不落の山を制覇できたら、どんな気持ちになるのかという想いで、再建したのです。
よって、一旦劣勢になった企業を再建するには、あっという手法を用いなければ再建不能のです。
誰もが思うつくようなやり方では、無理なんです。

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